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表面処理とは?金属加工の表面処理について解説

表面処理とは?金属加工の表面処理について解説

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表面処理とは?金属加工の表面処理について解説

はじめに:金属製品の価値を決める「表面処理」

金属加工において、切断や曲げ、溶接といった形状を作る工程と同じくらい重要なのが「表面処理」です。
加工直後の金属は、そのままでは空気中の酸素や水分と反応して錆びやすかったり、傷つきやすかったりします。

表面処理とは、金属等の素材表面に物理的・化学的な処理を施すことで、素材そのものの特性とは異なる性質を与える技術の総称です。これにより、製品の寿命を延ばし、見た目を美しくし、さらに新たな機能を加えることができます。

本記事では、金属加工における表面処理の基礎知識から、代表的な処理方法の種類と特徴、選び方のポイントについて解説します。

なぜ表面処理を行うのか?3つの主な目的

表面処理を行う目的は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

耐食性の向上(サビを防ぐ)

金属にとって最大の弱点であるサビを防ぐことは、表面処理の最も基本的な役割です。表面を別の金属や化学的な被膜で覆うことで、水分や酸素との接触を遮断し、錆びにくい状態にします。特に鉄鋼材料においては必須の処理と言えます。

装飾性の向上(見た目を美しくする)

製品の美観を高める役割です。光沢を出して高級感を演出したり、特定の色に着色したり、つや消しで落ち着いた質感にしたりと、デザインの幅を広げます。家電製品の外装や自動車部品などで特に重要視されます。

機能性の付与(硬度や導電性を高める)

素材自体にはない機能を表面に加えることができます。

  • 耐摩耗性:表面を硬くして、摩耗やすり減りを防ぐ。
  • 導電性:電気を通りやすくする(電子部品の端子など)。
  • 潤滑性:滑りを良くする。
  • 絶縁性:電気を通さないようにする。

金属加工で使われる代表的な表面処理の種類

表面処理には非常に多くの種類がありますが、板金加工や機械加工で頻繁に利用される代表的な4つのカテゴリを紹介します。

めっき

金属などの表面に、別の金属の薄い膜を成膜する技術です。

  • 電気めっき:電気の力を使って金属を付着させます。代表的なものに、鉄の防錆に使われる「亜鉛めっき(ユニクロ、三価クロメートなど)」や、装飾・防錆用の「ニッケルめっき」「クロムめっき」があります。
  • 無電解めっき:電気を使わず、化学反応でめっきを析出させます。形状が複雑な部品でも均一な厚みでめっきできるのが特徴です。「無電解ニッケルめっき」が代表的で、寸法精度が求められる精密部品によく使われます。


化成処理

金属表面に化学反応を起こさせ、防錆効果のある化合物層を生成する処理です。めっきとは異なり、元の素材の表面そのものを変化させます。

  • 黒染め(四三酸化鉄被膜):鉄の表面を黒く変色させます。寸法変化が極めて少ないため、精密部品に使われますが、防錆力は低めです。
  • クロメート処理:亜鉛めっき後の耐食性を高めるために行われる処理です。
  • リン酸塩処理(ボンデ処理):塗装の下地処理として、塗料の密着性を高めるためによく行われます。


陽極酸化処理

主にアルミニウムに対して行われる処理で、通称「アルマイト」と呼ばれます。
アルミニウムを陽極(+極)として電解液中で電気を流し、表面に人工的な酸化被膜を生成させます。この被膜は非常に硬く、耐食性と耐摩耗性に優れています。また、微細な孔に染料を入れることで、青や赤などに着色することも可能です。
アルミニウムは素地のままだと傷つきやすく腐食もしやすいため、板金加工品の多くにアルマイト処理が施されます。


塗装

塗料を表面に塗布し、乾燥・硬化させて塗膜を作る方法です。

  • 溶剤塗装(吹付塗装):スプレーガンで塗料を吹き付けます。色の調整がしやすく、小ロットにも対応しやすいのが特徴です。
  • 粉体塗装(パウダーコーティング):粉末状の塗料を静電気で付着させ、加熱して焼き付けます。塗膜が厚く丈夫で、環境にも優しい方法です。
  • 焼付塗装:塗料を塗った後に加熱して硬化させる方法の総称で、金属製品の塗装として一般的です(メラミン塗装、アクリル塗装など)。

試作板金における表面処理の選び方

試作品の製作において表面処理を選ぶ際は、以下のポイントを考慮します。

  • 使用環境:屋内で使うのか、屋外で雨ざらしになるのかによって、求められる防錆レベルが異なります。
  • 材質との相性:鉄には亜鉛めっき、アルミにはアルマイトといったように、材質に適した処理を選ぶ必要があります。
  • コストと納期:一般的に、汎用的な「ユニクロめっき」や「黒染め」は安価で短納期ですが、特殊なめっきや高品質な塗装はコストと時間がかかります。試作段階では、機能確認を優先して簡易的な処理で済ませる場合もあります。

株式会社アーバンカンパニーの対応について

株式会社アーバンカンパニーでは、板金加工(切断・曲げ・溶接)だけでなく、その後の表面処理まで含めた一貫対応が可能です。

「図面に指定がないが、錆びないようにしたい」
「アルミの部品を黒く仕上げたい」
といったご要望があれば、材質や用途に合わせて最適な表面処理方法をアドバイスさせていただきます。

まとめ:最適な表面処理選びで製品の質を高めよう

表面処理は、金属製品の品質、寿命、価値を大きく左右する重要な工程です。
それぞれの処理方法には得意・不得意があるため、目的とコストのバランスを考えて選定することが大切です。

試作板金の表面処理でお困りの際は、ぜひアーバンカンパニーにご相談ください。加工から仕上げまでトータルでサポートし、高品質なモノづくりをお手伝いします。

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